Lesson 10-3 日中の眠気と昼寝

昼もやっぱり眠い

日中、単調な仕事を続けているときや、ちょっとした隙間の時間に眠くなってしまうことも、よくあることです。もちろん、お昼を食べた後には、午後の眠気が襲ってきます。仕事に集中していれば眠くなんかならない!という人も中に入るかもしれません。しかし、日中の眠気は気持ちの問題ではありませんし、特に午後の眠気は、概日リズムから見ても自然な現象です。だからといって眠ってしまうわけにはいきませんので、日中の眠気とは上手に付き合っていくことが必要です。

カフェインやミント

日中の眠気を解消する方法も、考え方は、朝の眠気解消法と同じです。交感神経を刺激して眠気を追い払います。仕事中であっても、耳たぶを引っぱってツボを刺激する方法や、ちょっとしたストレッチは応用できます。隙間の時間に外の光を浴びるのも良いでしょう。

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他に、コーヒーやミントガムなど、五感を刺激したりカフェインを摂ることも効果的です。普段から行なっている方も多いと思います。

ブルーライト活用法

LEDなどを使ったパソコンやタブレットから発せられるブルーライトについては、Lesson 9-3で勉強しました。ブルーライトの光はとても強烈なため、浴びすぎると体内時計が混乱してしまい、夜間のメラトニンの分泌が減少して、睡眠不足や不眠の原因になってしまいます。

しかし逆に言えば、ブルーライトの性質は眠気解消にはピッタリなのです。特に午前中〜昼頃なら、パソコンのディスプレイやタブレットの輝度を上げたり、LED使用で明るさが調節できるデスクライトを使って、強めの光を浴びることで、眠気を追い払うことができます。もちろん、ブルーライトよりも日光のほうが効果は大きいのですが、採光があまり良くないオフィスの場合や、席を立ちにくい環境の場合は、ブルーライトを活用することがオススメです。ただし、夕方以降は、強い光はなるべく浴びないようにしましょう。メラトニン不足の原因になってしまいます。

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昼寝のメリット

最初にも述べましたが、午後の眠気は、少し性質が違います。午後2時〜3時頃にやってくる眠気は、概日リズムの覚醒レベルが低くなるために起こるものなので、誰でも眠くなるのが当たり前で、無理矢理追い払う必要がないとも言えます。

実際、短時間の昼寝はリフレッシュ効果があり、疲れを解消して集中力を高めることが知られています。建設現場などでは、眠気から来る不注意は命に関わる事故を起こしかねません。そのため、作業の安全性を確保する目的で、昼食後や午後に昼寝をとるように奨励している企業も多くあります。これは建設業界に限ったことではなく、他の職種でも、昼寝をとったほうが作業のミスが減ったという報告は数多くあります。

とはいっても、まだまだ職場での昼寝には風当たりが強いのが現状です。しかし、昼食をとった後、15〜20分程度眠るだけでも、午後の集中力は向上します。昼寝をするときのポイントは、寝る前にコーヒーを飲んで、カフェインを摂取しておくことです。寝すぎを防ぎ、目覚めをスッキリさせます。また、時計や靴などは脱ぐと、身体を締め付けるものがなくなりリラックスできます。

職場での昼寝は、怠け者のように思われてしまうこともありますが、実際はその逆で、疲れを解消して集中力を高め、作業能力を上げるためにはとても効果的な方法なのです。

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Lesson 10-3 まとめ

  • 日中の眠気には、ガムやコーヒーなどで五感に刺激を与えて対処する。
  • ブルーライトの性質は眠気解消に有効。ただし夕方以降は浴びすぎないように気をつける。
  • 午後2時〜3時頃にやってくる眠気は、概日リズムの覚醒レベルが低くなるために起こるもの。
  • 短時間の昼寝はリフレッシュ効果があり、疲れを解消して集中力を高めることが出来る。
  • 昼食をとった後、15〜20分程度眠るだけでも午後の集中力は向上する。