それでも眠い…
なんとかベッドから出て、太陽の光も浴びたけど、それでもやっぱり眠いものは眠い…。交感神経を刺激して自律神経を整えるために、忙しい朝でも出来ることは、まだ他にもあります。
簡単なストレッチ
水を一杯飲むだけでも、体温の上昇を助ける効果があります。でも正直いって、寒い冬の朝に、起きていきなり冷たい水を飲むのはしんどい…。そんなときはもっと単純に、身体を動かして体温を上げてやりましょう。
身体を動かすといっても、特にこうしたほうがいいという決まりはありません。ラジオ体操のような動きでも、ストレッチでも、ベッドの中で手足を伸ばしたり曲げたりするだけでも、効果はあります。特に低体温で朝が苦手な人には、この方法が手っ取り早くてオススメです。足首を交互に回したり、脚を少し持ち上げて10秒間キープしてみましょう。もちろん、隣でパートナーが寝ている場合は、迷惑にならないように心配りも必要です。
吸って吸って吸って吸って吐く
深呼吸にも、自律神経を整える効果があります。窓を開けて、外の空気に触れながら行なうと効果的です。息を吸うときは、交感神経が刺激されて筋肉が緊張し、反対に息を吐くときには、副交感神経が刺激されて、身体の筋肉が緩みます。そのため、朝は、鼻から4回息を吸って口から1回吐く、というふうに息を吸う回数を増やすと、より一層交感神経が刺激されて、眠気退治を助けてくれます。
朝食は食べる? 食べない?
「朝食を抜くと太る」「朝食を食べると太る」「朝食を抜くと仕事に集中できる」「朝食を食べないと仕事がはかどらない」…。
朝食に関しては、あまりにもいろいろなことが言われていて、いったいどれが本当のことなのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。食生活や生活リズムは個人差によるところも大きいため、一概に「朝食は食べるべき」「朝食は抜くべき」と決めることは出来ません。ただし、10代までの育ち盛りの子どもは別です。きちんと朝食を食べないと、健康な成長が阻害されてしまいます。
なぜ子どもは例外かというと、大人に比べてエネルギーの消費量が多いこと、比較的規則的な生活をおくっていることが多いこと、などが理由に挙げられます。
しかし、成長期を過ぎた大人は、子どもと比べてエネルギーの消費量が少なく、それは加齢によっても少しずつ減っていきます。また、基本的には親と一緒に過ごし、親の作った料理を食べている子どもたちと比較して、大人は食事の時間や量が不規則になりがちです。そのため、毎朝必要なエネルギーの量が一定ではありません。前日摂ったエネルギーが使い切れずに余っている場合には、朝食を食べてもエネルギーは使われず、蓄えられるだけです。これが「朝食を食べると太る」と言われている所以です。
甘いものを食べる
しかし、自分の身体の状態は、大人のほうが子どもよりも把握できているはずです。前日の食事の量やお腹の空き具合と相談して、朝食を食べるか食べないかを決めましょう。ただ、眠気を追い払うためには、甘いものを食べることがとても効果的です。消化器系を動かすことで体内時計をリセットでき、また甘いものは脳の動きを活発にします。きのうは食べ過ぎたな…と感じている朝でも、ヨーグルトにフルーツを入れて食べるぐらいなら、余分なカロリーを摂らずに、体内時計をリセットすることも出来ます。
Lesson 10-2 まとめ
- 簡単なストレッチなど、身体を動かして体温を上げる。
- 息を吸う回数を多めに深呼吸する…息を吸うときは交感神経が刺激され、息を吐くときは、副交感神経が刺激される。
- 一概に朝食の是非は決められない。その日の体調に応じて判断する。
- 目を覚ますには甘いもの…消化器系や脳の働きが活発になる。