どうやって選ぶの?
着るものと同じように大切なのが、枕やマットレスなどの寝具です。体型や好みに合ったものを選ぶ必要がありますが、意外とお悩みの方も多いようです。寝具を選ぶ基本は、寝ていても、普段立っているときの自然な姿勢をそのまま保てるようにすることです。
枕が高すぎる?
立っているときの自然な姿勢を保って寝るには、枕選びが大切です。高い枕で寝ていると、あごを引いた状態になってしまうため、首のシワが出来やすくなったり、二重あご、いびきの原因にもなってしまいます。次のチェックリストで、自分が使っている枕が高すぎないかどうか、チェックしてみて下さい。該当する項目が多いほど、高い枕を使っている可能性があります。
- 横向きで寝ることが多い。
- 仰向けで寝ると首にシワが寄る。
- 朝起きると、首や肩が凝る。
- 寝ているうちに枕を外してしまっていることが多い。
知らず知らずのうちに、高すぎる枕で寝ている人は多いようです。いかがでしたか。
枕の選び方
身体に合っている枕の高さは、意外と低いものです。枕の代わりに、折り畳んだタオルを使って、首や肩に負担が少ない高さを探してみましょう。身体から自然と力が抜けてリラックスできる高さは、思っている以上に低いことが分かるかもしれません。
自分にちょうどいい枕の高さが分かったら、それを目安に、寝返りの打ちやすさ、素材の柔らかさなども加味して、お店で自分にピッタリの枕を探してみましょう。
硬すぎず、柔らかすぎず
マットレスも枕と同じように、眠りの質を左右します。硬すぎるマットレスは、両肩やお尻、かかとなど、マットレスに接地する部位を圧迫してしまいます。反対に柔らかすぎるマットレスは、お尻が沈んだり猫背になってしまい、寝返りを打ちにくくなります。
マットレス選びで大切なのが、体圧分散性です。体圧分散性は、マットレスからの圧力(反発)を、全身に均等に分散することを言います。硬すぎるマットレスは両肩やお尻、かかとに、柔らかすぎるマットレスはお尻に、それぞれ集中して圧力を感じさせてしまうため、体圧分散性に優れているとは言えません。
低反発から高反発まで、様々な反発力のマットレスが売られています。仰向けになったとき、肩やお尻などに反発を感じさせることがなく、全身の重さを均等に受け止めてくれるものを選びましょう。一般的に、睡眠中の動きが少ない人や、睡眠時間が少ない人ほど低反発のものが向いていると言われています。頻繁に寝返りを打つ人には高反発のものが向いていますが、低い枕と組み合わせると肩に負担がかかることもあるので、中反発のものも試してみることをおすすめします。
羽毛布団と羽根布団
もちろん掛け布団も、寝心地に影響します。掛け布団に使われる水鳥の毛には、次の2種類があります。
- ダウン…綿毛のような感触で柔らかい。
- フェザー…毛に軸があるのでダウンよりも硬い。
当然、掛け布団に向いているのはダウンで、ダウンを50パーセント以上使用しているものを羽毛布団と呼び、50パーセント以下のものは羽根布団と呼びます。ダウンにも品質の差があり、よりふっくらと膨らむダウンパワーが大きいものほど高品質とされています。400ダウンパワー以上のものが柔らかく、触り心地も良いのでオススメです。
しかし、羽毛布団は中身を確かめることが出来ません。悲しいことですが、品質表示を偽った粗悪品も出回っています。通信販売は避けて、お店に行って自分の手で品質を確かめるようにしましょう。毎日使うものですから、きちんと納得のいくものを選びたいものです。
Lesson 11-2 まとめ
- 寝具を選ぶ基本は、普段立っているときの自然な姿勢をそのまま保てるようにすること。
- 高い枕は、首のシワ、二重あご、いびきの原因になる。
- 身体に合った枕の高さは意外と低いもの。
- 体圧分散性…マットレスからの圧力を全身に均等に分散すること。
- 睡眠中の動きが少ない人や睡眠時間が少ない人には低反発のもの、頻繁に寝返りを打つ人には高反発のものが向いている。
- ダウン…綿毛のような感触で柔らかい。
- フェザー…毛に軸があるのでダウンよりも硬い。
- 羽毛布団…ダウンを50パーセント以上使用しているもの。